接触編と同年、1982年作品。 総集編でもある為、同じ日に公開したが、どっちから見ても良い様に同時上映。
両方合わせて3時間にも及ぶのだけど、続けて見る人は過去も多かったのではないかな。 さて、あらすじを簡単に書こう。
『伝説巨神イデオン 発動編』あらすじ
イデと言う伝説の巨大な力を、思わぬ形で手に入れてしまったソロ星の地球人。その力を欲するバックフランは、戦艦で攻めてくる。
イデオンと言う巨神のロボットを乗せて逃げるソロシップ船。
ワープは出来るが、そもそもイデのエネルギー源は、純粋な心だと言う事。悪しき心(バックフラン)と争わせて、どうしたいか、イデの意思とは。
毎回、戦いにやってくるバックフランだが、ソロシップクルーは、自分達の地球のほかにも文明人がいる星にも辿り着いた。 其処で出会ったのが、キャラル星の女の子、キッチ・キッチン。
コスモはキッチンと出会い、やがてガールフレンドになっていく。 …が、この星にもバックフランは攻めてきて、その攻防の中で、キッチンは、亡くなってしまう。 “此れがイデのやる事なのかー?”また、叫ばずにはいられないコスモであった。 バックフランとソロシップクルーの最終決戦が、今、始まる。
果たして、イデの意思とは?そして、どの種族が生き残るのか…?!
『伝説巨神イデオン発動編』感想(劇場で見るの2回め)
この作品を見るにあたって、久々なので…緊張して寝不足の節はあったが、劇場に向かった。 映画版、『伝説巨神イデオン』この、パワーワードだけでも凄いのに、このスクリーンに、これだけ人が集まるとは、恐れ入った。
感想と言っても、やはり総集編なので、冒頭から、ソロシップの宇宙空間移動(イデの意思での転送)何処に出るか判らない事もあるけど、ある程度、自分が動かせる意思がある時って、純粋な力がソロシップクルーの意思が束ねて願いとなって動いてたりするのかな?と、今更ながら思う。
冒頭から、説明もなく、色んな旅と言うか、ワープもあり、星を見つけて交渉したりもありで、辿り着いたキャロル星の説明はないものの、バックフランから、逃れて補給をしつつ動く中に、キャロル星にも着いたよ、コスモに其処でガールフレンドが出来たよの説明を絵とセリフで見せていた。
結構、見慣れない人は、冒頭から、???となるが、何となく監督の手法として気付くだろう。〜と、思ったら、無常にもキッチン、即死。 首が飛ぶシーンは印象的だ。 そして、コスモは叫ぶ。
コスモが満身創痍の中も、バックフランは攻めてくる〜が、そんな中に、またもや愛が生まれる。カララ様部下だった男、シェリルと星で出会った男ギジェが、シェリルと恋人になったと、セリフの中で進んでいく。
その音楽とセリフに乗せたダイジェストで、ギジェがソロシップクルーとして逝く事をシェリルは知る。
また、クルーの民間人でシェリルの妹リンも亡くなった事を、セリフで説明。ギジェって、接触編で、ソロシップに潜り込んでから、改心した様に捕虜になっても良いから、“破廉恥だ”と知りながら、イデの伝説を知りたいから、生きていたいと懇願した。
シェリルは研究者として、イデの根本を研究してるけど、カララやギジェは伝説としての力を知りたいと言う。
ギジェとシェリルはちょっと研究者気質で似てるから惹かれあったのかもしれないね。 ようやく、シェリルは…愛を見つけたのにな。ギジェも亡くなるとはな。
その間でも、何度もバックフランとの戦闘、急にイデの意思で、バックフランの戦艦の近くにワープしたり、その頻度が増えていったのは、スゴい展開(語彙力ない)。
カララは、自分の身に不思議な変化が起こっている事に違和感を覚えてた。 そして、イデの意思で、カララは光に包まれ其れを庇おうとしたジョリバと一緒にワープさせられてしまう。
其れは、バックフランの船内への移動だ。 そのイデの意思が何度となく、敵の近くにワープする事が、まさに神業なんだろうなと感じた。
その後、カララは、父に姉に、自分の中にベスの子供がいる事を告白。 父がカララを殺そうとした時、カララの機転で逃げる事が出来た。
〜カララの父、ドバ総司令に銃を向けられた時は、もう、此処で死ぬかと思ったら、ちゃんと逃げれた。その映像をイデの意思により、ソロシップで見れると言うのは、斬新だった。
カララがソロシップに戻る際、やはりコスモ達の身体能力がスゴいと改めて思った。バックフランの二足歩行のロボットで仕掛けてくるのに対して、コスモ単体でビームサーベルで応戦するのがスゴい。
カララは、ちゃんとソロシップにたどり着いた後、ベスに赤ちゃんを報告。その後、コスモとカーシャもお熱い2人を見て、そろそろ最後の戦いだけどと言う雰囲気で、「(キス)しよ」のセリフが沁みる。
でも、コスモの心にはキッチンがいたじゃんとも思うけど、やはり戦いの中でカーシャとの愛は育ったのだろうね。
戦闘で何度めかの白兵戦になりそうな最中、クルー達は警戒体制で、シェリルがおかしくなっていき、赤ん坊のハイパールウを連れ出し、研究と言って、イデの意思よ、この子を以って答えよと言うシーンは流石に狂ってる感あった。シェリルが、ついに壊れた…と、そのシーンも強烈だった。
まぁ、最初から、シェリルなんて狂ってたと言うか気が強くて仕方なかったけど。
白兵戦で、カララは、実の姉に撃たれて亡くなるし…亡くなっても、胎動はあると言う不可思議な現象。
カーシャはメシアを守ると、メシア・ハイパールウを守るソロシップ内のコックピット裏の林に控えていたのにと、嘆くが。
カララのお腹の中の子供は、メシアと呼ばれ、その子とハイパールウが新たな時代の先駆者となると、イデの意思に基づくだろうと思うけど、イデの意思は、今のソロシップクルーや、バックフランの双方とも、要らないのでは!?と言う意思に気付き、また、落胆した。その時、カーシャは、「みんな、星になってしまえ」と言うし、コスモは、カララの死顔がめちゃくちゃなのに見つつ、このイデの意思とは…と思う。
思っては見たものの、カララがずっと唱えてた様に、悪しき心を無くさないと、世界が終わってしまうと言う事を、止められない。
カララが亡くなった後に、TV版では、コスモ?が、「綺麗な顔だったのに…」と言う、確か。 綺麗な顔がめちゃくちゃになってるの確認するのって、その…男の子だなぁと思う。
カーシャもイデに乗らないでメシアを守りつつの白兵戦で、バックフラン兵に殺され、クルー内子供達も酷い死にかたをする。
…こ、此れが、夕方の子供番組だったのかと思うと怖かったね、当時の子供達は。 メシアとハイパールウだけ、まだ無事だったな。
カーシャが死んで、また嘆くコスモの声を、バックフランは聞く。 そのテレパシーたる事よ。ガンダムのニュータイプの如く。
最終決戦で印象深いのは、ドバ総司令が、オーメ財団のギンドロ・ジンムにもう我々の地球はない!と、言ってるのにも聞かず、最終決戦の最中、地球に帰る小型船を出せ出せ言われて殺す。
殺したのに、ドバは会話してる。 幽霊の様な、存在と話してるのは…もう、このギンドロだけでなく、カララも亡くなっても意思だけ…魂の具現化が度々出てくるのは、イデの意思。其れも、スゴい。
あと、その後、ドバが殺されるのも、部下に殺されるんだ…と、衝撃的だった。
ドバが最終決戦用に仕掛けてきた装置が、カニみたいで(ガンド・ロア)エネルギーを集めて打つと言うのもスゴいし、その前に出てくるイデオンを挟んで攻撃してきた機体が、これで最後!とでも言うくらい、苦しめられたけど、全くもって、イデの両手からのエネルギー砲で真っ二つにされたね。
最終決戦での疾走感たるや、バックフランかソロ星かどちらの地球人(其々の星の事を、母星という意味で地球と呼ぶ)が生き残るのか?
イデの意思は、ハイパールウやメシアしか要らないのか?と考えるのも束の間、コスモ死亡………。 あぁぁぁぁぁぁ!主人公、死んだーーーー!!!!
このシーンは、TV版でもショックで仕方なかったと思うが。
其処からの、魂の集合体…イデの意思を乗せ、ハイパールウとメシアが光となり、浄化された魂が集まり流れる…。
中でも、コスモは疲れて起きない。 カーシャが愛のあるキスをしても起きず、デクとカーシャで見守る中、キッチンが来て、キスするが、起きない。
色んな仲間がコスモを心配するが、そのにはもう、バックフランとかソロ星の人とか垣根の無い魂だったね。
コスモも目覚めて、旅立つ魂。 其れは、新たな惑星で生まれ変わる浄化された未来であり、種族が争わない世界〜其処からの実写の海。 海は、全ての生命の始まり……。
シンエヴァで言うコア化された世界の様な、終わりよ。
それが、イデオン。 其れが、イデの意思。
初めて、映画館で見た時は、オールナイトからの夜明けでボロ泣きで映画館を後にしたが…20数年後の今日は、チョイ泣きくらいだった。
良いものを見させてもらった。ありがとう、富野監督!
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前回、以前描いたコスモより、やはり女性描くのが描きやすいです。
前回の絵の記事はこちら→『イデオン関東に降り立つ』(東京でリバイバル上映)
前半に続き、嬉しくなってイデオンのポスター前で写真を撮ったので、載せておきます。
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