梓川花楓の葛藤と苦悩を描く…映画『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』(ネタバレ)感想

2023年作品

2023年映画、邦画アニメ・ファンタジー。原作ライトノベル、鴨志田 一著、2014年〜。TVアニメは2018年10-12月に。主人公 梓川 咲太(あずさがわ さくた)高校2年生が体験する“思春期症候群”という奇病が起こすファンタジー作品。

映画第一作は2019年6月に。今回は、2023年6月23日〜。

前作が衝撃作だっただけに、今回も見るのは怖かった。ただ第1作より短いTVスペシャル並みの作風だった。咲太の妹 楓ちゃんのストーリーだけあって気持ちがキューッとする作品とは分かっていた。

其れでは早速、あらすじと感想を書いていこう。

映画『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』あらすじ

いつもと変わらない日常。咲太は高校二年生の三学期を迎えた。1学年上の彼女 桜島麻衣と過ごせるのも僅かな時間…。麻衣は芸能活動も忙しくしていたが、咲太から“思春期症候群”を救われ、公に付き合っていられたが麻衣のマネージャーは良い顔をしない。

同じく“思春期症候群”を患って家に引き篭もっていた妹の“かえで”は、患っていた頃は‘違うかえで’だった。その頃の記憶もあまり無いが、相変わらず学校が怖く、保健室登校は出来そうな状態迄なった花楓。

麻衣が卒業し大学に行くのと同時に、楓も受験シーズン。花楓は、咲太と麻衣の下校中に楓も学校からの帰り道遭遇。何か話したそうだが、言いにくそう。其れを麻衣は察して咲太に促す。 麻衣は先に帰り、花楓は「お兄ちゃんと同じ高校に行きたい」と意を決して告げる。

花楓の不登校をサポートするカウンセラーさんも花楓の成績を考え、咲太と麻衣の通う学校へは偏差値が足りなさそうだと判断。自宅で忙しくあまり帰れない父とカウンセラーさんと進路を話しあいになる。

不登校になってからの花楓に派学力は足りず、カウンセラーは不登校の為の学校等も提案する。花楓自身は咲太の学校に行く事を諦めない気持ちがあり、カウンセラーの提案に花楓は話し合いの途中で自室に戻る。

カウンセラーが帰った後、多忙な父は母はまだ入院してる話しもし、花楓の事はサポートしていくが、咲太自身は進路をどうするのか父の別居している社宅に戻る帰りがけに聞いた。咲太は麻衣と同じ大学を望み、バイトもしつつ行きたいが足りない処も出たら親を頼りたいと明確に話す。

自室に引っ込もった花楓を咲太は肯定する様に話しかけ、花楓は咲太に勉強を教わりたいと話す。更に麻衣も麻衣の異母妹ののどかも勉強を教えに来る事にー。 だが、咲太は黙ってカウンセラーと花楓の他の学校の可能性を考えてたり模索もしていた。

また、咲太自身の進路は決まっていても、バイト先の同僚に進路を聞いたりしていた。

 花楓は、何故、咲太と同じ高校に行きたいのか…其れを細かい理由は告げられずに勉強を頑張る日々だったが、花楓には深い理由があった-………。

“花楓”が‘かえで’を想い、そして自分と兄の関係性も言葉に出来るようになるのか、花楓の高校受験頑張り奮闘記…!


映画『青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない』(ネタバレ)感想

泣けた…が端的に言うとの感想。だが、一緒に行った夫は“期待外れだった”と辛口評価。

納得いかない私は友達にその件を速攻伝えると、夫は‘1番上の兄弟じゃ無いから気持ちは分からなかった部分’があるのでは無いかと…。確かに。

マジでソレ。分かんないと思う。共感はそりゃ出来ないよね。確かに前回の映画に比べて尺は短い。

ただ綺麗な絵で纏まってて作品自体悪く無い…が短いと言うのだとTVスペシャルでも良いのでは?と思うのが道理かも。

ですが、やはり私は長女だし、咲太の気持ちは分かるんですよ…ね。妹をどんな目で見てて見守ってて大切に思うか。

コレって、アナ雪もそうなんだろうけど、兄弟の有無や例えば学校や職場の先輩後輩の気持ちが分かれば共感出来る話かもしれない。

 …凄く印象に残ったシーンは咲太がめちゃくちゃ怒るのよ。花楓に“お兄ちゃんはかえでがよかったんでしょ!”と言われて悲しみの様な怒りが込み上げて、保健室に入ってくる先生を睨む格好になる。

〜と、この文章を書いてても泣けてきた。本当に本当に“かえで”も“花楓”も大切に思ってるから!咲太は頑張った。

双葉も咲太を心配して今回も“また思春期症候群が出たと思ったよ”と言って咲太は頑張ったよと言う旨も話す。

…が咲太自身は、愛する麻衣さんを守る為にタイムループしただけで。翔子をも守ろうとしただけで何もしてないと言う。

そんな長いセリフで言って無いが、その端的に話し“俺は頑張ってないよ”の台詞が‘当然の事をしたまでだよ’と同義の、咲太らしいセリフだし、優しさだ。

 …………………泣けてくる。このまま思い出して書いてるだけで、辛いので、冒頭から順を追って感想を書きます。

あらすじの冒頭ではこの、シスターの話しの冒頭から書きましたがその前に!咲太の話しがあった。

 夢の中の様な空間。赤い糸がスッーと曲折を描いたかと思ったら彼岸花の様に形を成した気がした。

海にいると…ランドセルの麻衣が現れた。 麻衣は咲太を見るなり“おじさん誰?”と言う。咲太は驚いた顔もしたが、拍子抜けした様に話す。

話しかけたのが麻衣なのにその小学生麻衣は“知らない人と話さない”と言っていたが、咲太がツッコミを入れて2人で数言会話。

〜その冒頭で、何の映像だこれ?と思ったら、麻衣と教室でお弁当を食べる時にその話しが出てきたが、取り止めのない夢だった様だ。

まぁ其れから2人のイチャイチャはあるけど、シリーズ見てきた人間からすると2人が付き合い始めてようやく仲良くやってける平穏な日々は見ててホッコリする。冒頭のランドセル麻衣さんの小学生麻衣さんの事はずっと記憶無くなる位出てこない。本編に関係ないのよね。

 そうとは思わず、麻衣さんがマネージャーに回収されてから暫く花楓と咲太の会話が続くけど、これまたTVアニメで咲太は今までかえでと話してたので、花楓と咲太の会話も平和に思う。

だが、花楓の受験の話から一変、お父さんまで出てきて不穏な話になる。そこからずっと楓は麻衣さんやのどかに勉強を見てもらってるが必死の頑張りでも“思春期症候群”の影響で不登校になった花楓の学力は追いつかないし、カウンセラーに心配されてる始末…。

咲太はカウンセラーと独自に話して、通信に行くと言う選択肢も視野に入れてる…が、TVアニメの時も思ってたんだけどもう随分、咲太に任せすぎじゃないのか?親よ……。まぁ、こう言う家庭もひょっとしたらあるかもしれない。

が、未成年だけで暮らしてはあまりいけないんじゃないのかな〜…しかも花楓は義務教育課程時だし。…まぁ、この原作ラノベやアニメがSFだからアリなのも…あんまり理解はしたくないけどね。 未成年で子供で大人が介入しないで頑張ってるからこそ進む物語はいっぱいある。

でもなぁ…。花楓が結局、学校を決めるきっかけにのどかのアイドルグループの通信の子 卯月に会いに行くのも咲太が全部導いてあげたし、親はどうしてんの?と思うよね。

 上記の感想に戻る様に…咲太が花楓よりかえでが頑張ってたと言う花楓。そして、花楓は…その一言で、咲太のツテの麻衣やのどかに勉強を教えてもらった事を無碍にする言いかただよ、其れを気付かないのかな…。だからあんなに咲太が酷い表情したんだよね。

 そんな行き場の無い感情をよく咲太は抑えたなと思うよ…。私自身、妹がいるし、咲太の立場だったら妹にぶつけてたかもしれない、思いの丈を。妹が如何に大事で唯一無二で変えが無いのに、記憶を失った妹がいたら当然心配するしそんな事妹に言われたら悲しい。

しかも高校生ならまだ感情の抑えかたもままならない。其れなのによく、抑えられたな咲太よ。先生に止められたのもあるけど。

 その話しをその場でしなくて良かったのもあるけど、後日、卯月のLIVEに行ってその時に咲太の気持ちを淡々と言うんだけど。落ち着いて言えるから優しいし咲太何だなとも思った。“かえでがいなくなった時、人生で初くらい泣いた”だが、“花楓”が戻ってくると思いそれ以上に嬉しかった…と。すごく胸が熱くなる気持ちだった。

 でも、同じく映画を見に行った夫は長男では無いし、上の兄弟の気持ちが分かる筈もなく凄く共感はしてくれなくて残念だった。…私は、泣きました。

とりあえず、今回の映画は花楓の取り留めのない生活の話かもしれない。決断と葛藤とはよく描かれてるし、受験の苦しみあるあるも感じ取れる。でも凄く何か起こるわけでは無い。…其れが良いとは思うよ?何も起こらないのが1番。

胸がキューとなり苦しくて切なくて悲しくてはある人とない人は確実に別れそうだとは思う。其れは自分の兄弟感に重ねて考えたり受験葛藤経験があったりすると共感出来る。逆に出来ない人もいる。花楓のファンならどっちの気持ちも分かってもわからなくても見といて損は無い。

今、日本の映画館チケットが高くなった以上、若干、こう言う感想ブログや評価サイトは注目されるかもしれないし、見に行く基準をネタバレ読んでも決めるかもしれないが…。映画好きで作品も好きなら音も画質も良い映画館で見るのは間違いないと思うけどな。

確かに映画ブログや評価サイトを参考に好きな感性が合う人の感想を読んで基準を定めるのは悪く無いと思うけど。見る価値はあります!と一概に言えないものね。人の感情なんて十人十色。だから…どうか、デカいスクリーンで音も良い環境で好きな作品なら見に行くと決めてしまって良いと思う。他人に委ねるのはちょっと荷が重い。

ちなみに私は土曜によくLiLiCoの映画評論をTVで見てたけどLiLiCoとは感性が合わないなと思った。全米ヒット!みたいなのも全米って広い。何処かの州でヒットしたからって全米と大きく煽ってるのも違うと思うし。

ちなみに映画を静かに見たいなら、朝早くか夜遅めの時間帯の映画館で大きなスクリーンが良いかも。席が埋まってそうなら前側はあまり座られないから…だが、首が痛くなりそうだけど。私は個人的に1番前でも映画見れる派。首が痛くなるなら、タオル持参で首に巻いとくでも良い。

 さて、今回も咲太はお兄ちゃんなりに奮闘し、カウンセラーからは先生に向いてるかもとフラグ立てを頂いてたが、相変わらずの麻衣さんとのラブラブっぷりも良いのだが…まさかの麻衣さんの卒業日、冒頭のランドセルガール麻衣さんが出てくる。

つまり、思春期症候群が発動し麻衣さんが…小学生になってしまったらしい。今年2023年の冬に続編の文字がエンドロール後に流れてビックリした。もう公式ホームページ等で書いてあったらしいが、私は極力、映画は本編を見るまで公式ホームページ見ないしSNSで事前に調べない。

うっかりネタバレ見たら嫌だからだ。 そんな私のこの映画感想ブログはバリバリのネタバレ感想ブログだが。

今回も映画館で見ては良かったと思ってる。絵も綺麗で満足です。

映画“青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ないファンアート 梓川花楓

前回の映画感想→劇場版OVA『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会ラブライブ! School idol project NEXT SKY』(ネタバレ)感想(2023.6.26)

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