2022年作品、公開日2022年12月23日。ベストセラー小説のアニメ化!
ファンタジー空間で出会った孤独を抱えた少年少女。協力し鍵を探す事になると言う説明を空間の案内人オオカミ様が伝える。 何者か分からないオオカミ様と言うオオカミの仮面を被った少女に条件を聞き、翻弄されつつも居場所をこの孤城に見つける少年少女。
実はお互いの話しをせず、“同じ中学生”と言う事だけが判る…。 何故か毎日の様に孤城に集まる少年少女達は実は現実世界では不登校や国が違う子だった。
〜と言う、前情報を入れずに見た作品。一言の感想を言うなら、どうか孤独を抱えた少年少女や、かつて学生時代に辛かった人達が救われる空間になれば良いと思う。 具体的な問題解決は、親やフリースクールに通う事だけなのかー?気付きで変わる!と言う事をアニメにしている作品。
児童文学の様な、道徳の授業(今はもう“道徳”の授業は無いと聞くけど…)に読むべき小説の様な一作。この作品こそ、アニメだ!とアニメをずっとみてきた古参なヲタクは思うわけですよ。おススメ作品、間違いなし!
最期まで息を飲む展開とエンドロールのイラスト迄注目で席を立てなくなる空間、久々に味わいました…。 珍しいんですよ、池袋で映画見てエンドロール中に席を立つ人がいない作品なんて!
さて、早速、私解釈のあらすじと感想を書いていきましょう…。 公式H.P.は此方にも載せておきますね。
映画『かがみの孤城』ホームページ(https://movies.shochiku.co.jp/kagaminokojo/)
映画『かがみの孤城』あらすじ
“…ある日、突然転校生が来て優しく微笑みかけてくれたら…”。そんなキタイをしていたこころ。 朝、陽がさして目が覚めるとクスっと笑う。
こころは、中学1年生。ある事をキッカケに学校に行けなくなった。 近所に住む転校生と仲良くしていたが、他の女子に揶揄われ始める様になり、こころを孤立させる。そこから毎日の様に腹痛がし、学校に行けない。
母には事情を言わず、言えずにいたこころを見かね、フリースクールに連れ出す母親。 “こころの教室”に向かうところを私服の自分と母で街を歩いてる向かいには、学校の制服を着た女学生が見える。
それを目の端にし、こころはフリースクールの教室の扉を開ける。 親子の面談が終わり、こころ1人残された相談室には名札に“きたじま”と書かれた喜多嶋先生が入ってくる。若い女の先生は、自分の名を告げ、こころも自己紹介をする。
こころが中学校名を告げると喜多嶋先生も、そこの中学校出身なのよと話しかける。
翌日…朝、こころのお父さんは出勤、お母さんはこころのお弁当作りなどをしていたが…こころは腹痛だと告げる。 お母さんは怒った様に…呆れた様に…「行くの?行かないの?」の選択を迫る。
フリースクールには行かないと言うこころ。 家で1人でお留守番の時間…お母さんの作ったお弁当をお昼に食べ、お茶を飲んだり、本を読んだりゴロゴロしている。 夕方、急にこころの部屋の姿見が光り、手を鏡に当てると吸い込まれる様に入っていく…。
抵抗したこころだが引き摺り込まれ…気付くと床の上に居た。 狼のリアルお面を被った赤いドレスの少女がそこにはいた。 「ヲイ!」と乱暴に起こす少女にこころは大声をあげる訳でもなく、後退りしそして鏡に逃げようとする。
そんなこころをオオカミお面の少女は逃すわけもなく、乱暴に背中に乗る。こころはそれでも鏡の中…自分の部屋に戻ろうと必死だが、オオカミ少女はその見た目よりも凄い腕力でこころの足を引っ張り、そのままズルズルと城の中へ入る。
オオカミ少女は“異世界ものなの?”とか驚いたり喜べよ…と言い、“もうすぐ時間”“皆が先に待ってる”と、城の中に強引にこころを放り込んだ。 鏡からこの海が周りにあるだけの城、こころが着いた処は城のベランダの様な処だが床が鏡の様だった。
ベランダからオオカミ少女に放り出され、滑り込む様に城に入ったこころの前には6人の少年少女がいた。 彼らも状況が分からずにいる様で、1番最初に来た少女は、1時間前に来たと言う。 鏡が並ぶ階段の上には大きな時計があり、時間は4:30を指していた。
オオカミ少女は、今日は時間が無いと告げ、各個人の部屋も用意してあると言っていたが、今日はここまでと応接間の様な処にとりあえず皆を案内し、自分の事はオオカミ様と呼べと言った。
オオカミ様は少し外すから自己紹介でもしてろと告げると各々に少年少女は、名前や苗字を告げた。全員が中学生だと分かった処でオオカミ様が、この城でのルールを話す。こころには、赤ずきんちゃんと呼ぶオオカミ様。
期間は約1年間、城に来れる時間は9:00〜17:00、17時を過ぎると狼に食べられる、期間までにこの城の中にある鍵を見つけ扉を開けると何でも願いも叶う…と。 訳の分からない説明と共に此処で17時になる前の音が大きな時計から流れてくる。
帰れとオオカミ様が告げ、皆は次々と急いで帰る。
現実に戻ってきたこころはそれからなかなか城には行けずにいた。フリースクールにさえ、行けてない。 時々、夕方、窓の外を見ると近所の仲良かった同級生が学校のお知らせをポストに投函にきていた。
数日経ち…こころはようやく城に訪れる。 城では皆が揃い、こころを歓迎する。 そして時々、此処に来てると告げた。 鍵を探すわけでもなく、皆で集まってると話された。
こころもその内、学校に不登校であろう他の少年少女達とこの城で合流し過ごす事が楽しくなってきた。
絶対に叶えたい願いが各々あるが、現実世界の話しも擦り合わせたりせずにただ日々が過ぎる。 やがて、こころ達は本格的に鍵を探すキッカケが起きるが…。
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映画『かがみの孤城』の声優の多くは俳優さん
最初まず…うん、こころちゃん役の声優さんが新人女優さん(當真あみ)と言う事で、まぁ、声優さんやり慣れないから抑揚が無いのが気になったけど…。それはいずれ慣れるだろうなぁと見てたら、こころちゃんよりもオオカミ様(芦田愛菜)がもう最期まで抑揚なさ過ぎた。
オオカミ様はファンタジーな存在だし抑揚ないの判るが、かなり棒読み感は否めなかった。あまりにも…耳慣れなくて。芦田愛菜はそれなりに声優やってきたよな?きっと、と思ったんだが。
メガネのマサムネは、高山みなみと言うのは途中で気付いた。最初は物語の展開に夢中で気付かずに居た。ベテラン声優は他にもウレシノに梶裕貴さんが起用されてたりするが、結構俳優さんが多いアニメ作品は久々かもしれない。
ベテラン声優さんと言えば旧クレヨンしんちゃんの矢島晶子さんも出てたし…。
そう言えば意地悪な子…こころを虐めた子の声優が上手い。ホームページには主要メンバーしか書いてなかったので誰だったのだろう。
こころちゃんがメインヒロインとするなら、リオンくんがキーパーソンなのだが、声優も北村匠海くんと言う事で、だいぶ声優も板についてきたのかなと思う。
最初は、『Hello World』で声優を務めていた。今回は、声優が北村匠海くんと言うよりは物語が良かったので、特に上手い下手などは思わなかった。
かがみの孤城の絵の話し
声のお話になってしまったが、作品のテーマが暗いが映像は明るくて辛い場面もあるがそう感じない個を消した感じがある。 絵が…キャラクターデザインが“ここさけ”“あの花”の田中さんがっぽいが違う作画の知らないかたでした。
また、背景が素敵でその背景画のかたがお亡くなりのなったと言う事で、最エンドロール後にそのご報告の一文が記載されていて、本当に残念に思えましたね…。
原作小説を端折ってるらしい映画だが魅力的
さて、順を追って感想を書くと、こころちゃんの語りで始まるオープニングは多少、夢なのか何なのか分かりにくい。 この映画を見終わった際、隣の男子学生グループの1人が、“原作端折ってたけど、良かった”と言ってたが、全体的に不足分はあるのだろうなと言う感じは否めなかった。 だが、それ以上にそのちょっとした説明不足も想像と物語性の力で補ってねと言うアニメの力で、カバー出来た様に思う。
ちょっと微笑ましい処
オオカミ様の腕力凄過ぎるし、こころちゃんを雑に運ぶ(片足を持って運ぶ)シーンはもうギャグっぽいが、声が真面目な分だけ、ギャグにならないんだよな…とも思う。
芦田愛菜は、女優の演技でも近年“星の子”でも真面目そうなイメージではあるし、実際、映画館で見た後輩は芦田愛菜は子役時代に舞台挨拶に来た際に、礼儀正し過ぎるとの事だった。凄い。声まで真面目。
クスッと笑えるシーンとしては、高山みなみがコナンくんのセリフを言ってしまうのはまさかで笑え…そうだった。 ここでぶっ込むのか?と驚きが先だったが。
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兎に角、この話しは孤独な少年少女のフリースクール以外の逃げ場と、イジメを見つめ直す作品で、道徳的だなと思ったし、勉強にもなった。
フリースクールの知識はあっても、実際にどんなものか…定時制高校のイメージかなくらいだった。 フリースクールの事を知れた。
そして、少年少女達の葛藤は沸々と心に秘めているものの、やはり願いが叶うと思ったら、叶えたい…それは、例えば多感な時期でありながら厨二病的で浮いてしまったのかもしれない子達が、本当は“学校に行きたい”と言う願いだと思う。
リオンくんの願いは壮大かもしれないけど…。 他の子達は、もしかしたら、こころちゃんが最後に気付いた‘自分次第で変えられる’と言う答えに繋がってるのかもしれない。
だけど、願いは、周りの大人達が‘守って’くれたり一緒に一生懸命考えてくれるから実現する願いなんだと言うことも判る。 この映画は“1人じゃ無い”、気付いて親やフリースクールの先生、助けてくれる大人に話す事によって叶えられる、手助けされる事もあるよ…と言う事を教えてくれる。
『かがみの孤城』の疑問点
この物語の疑問。オオカミ様は面白い…ヒントも出してあげてる。 アキのいつもの鏡(姿見)ではなくて緊急時だからと助けるシーンは見た目は子供でも、リオンくんのお姉ちゃんだから、アレが危ない事だと分かったんだろうなと。
オオカミ様は、精神年齢高いのかなと思う…。亡くなってから、リオンくんが中学生になるまでの数年間であの城の案内人になるまできっと、何度か季節が過ぎて、成長は…止まってないのでは?とすら思えてしまう。
見た目は元気だった頃のお姉ちゃんという事なだけだが。
お城は何なのかと言ったら、病室にあったドールハウスなのは分かるけど、お姉ちゃんがオオカミ様になるまですごい時を経て、ファンタジー世界を作ったのだろうが…どうやって?の疑問ははずせない。 まぁ、ファンタジー的な話だし知らなくても良いけど。
私は赤ずきんと7匹の狼は知らないので、あの×印の処に同時に7人立つのかと思ったら…最後の×印は時計か。
最大のヒントは喜多嶋先生だと思う…。どの少年少女たちもフリースクールに通い、共通して喜多嶋先生に会っている。〜のに、城の世界が居心地良過ぎてフリースクールで会おうとか連絡先を交換する概念がない子供達には本当に…なんで?とも思った。
まぁ、城に行けば会えるものね。毎日の様に。 今の時代、携帯電話が普及して連絡先交換しようってなるけど、私の学生の時分には確かに携帯電話無かったし行けば会えた。
フリースクールでは無いが、私の場合は、両親共働きで小学生までは学校の後に児童館に行っていた。
その空間はお城に似てる。行けば他の学校の友達に会える場所。
児童館は知らない人もいるかもしれないが、学校帰りに子供を見てくれる施設…。図書や運動出来る場所、おやつまで出してくれてた。 私の場合は、中学生になって鍵っ子になるまで行ってたし、妹も小学生迄は言っていた。
あと疑問に思ったのが、5時を過ぎて狼に食べられてしまったのに、鍵を手に入れたからか、もうアキは扉の向こうにいるって…何? 死の概念とは。
もう鍵を手に入れた時点で願いは扉の向こうに通じてアキちゃんを迎えに行けさえすれば復活出来るって事なのかな。
こころちゃんの願いは『アキちゃんのあの前に戻す事…』だと、嫌な記憶は全部忘れるし皆も忘れるけど“あの以前に戻す”から皆は生きてるから狼に食べられても生き返ったって事かなぁ。
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この物語は努力、友情、勝利と言う(週刊少年)ジャンプの王道みたいなキャッチコピーが似合う。 あとは、真面目。とても真面目な作品。
少年少女全員が不登校と言う重いテーマの割には、暗過ぎる作品では無い。
ジャンルで言えば、文学・ファンタジーなのかな。あと、ミステリー的な謎解き要素もある。こころちゃんがいじめっ子真田さんがリーダーで仲間を連れて家に来るシーンはめちゃくちゃ怖い。 あんな事、あるわけ無い…と思うだろうが、ある。
私の子供の頃…と言っても小学生で、怖いもの知らずの年頃。隣のクラスの女子グループは何処か同じクラスメイトで腹立ってる子がいたのか、その家のお母さんに直接文句言いに言ってた。
…あぁ言う処、あるよ、女の子…。怖い。 私のその子供の時分でさえ35年前位の出来事だが…。
この映画でイジメは未来でもあると言う概念だが、実際、上記の例の様に女子が団体で何かやりに行くって言うのも実際問題で何年経っても変わらない様に、イジメも未来には起こりえる。
だが、過去と違うのはより逮捕率は上がってると言う事。
成人年齢が引き上げられた事により、高校生くらいの子は実名で逮捕される昨今。何かあれば今の時代はSNSに晒されて捕まる、そんな時代。 では未来はもっと早く捕まるかと思う。
いつだって私達は未来に期待はしても良いけど、労力はいるけど声を上げるのは私たちだと言う事…。正しい事は賛同され実現される…そう言う世の中に変わってきてると思う。思いたい。
前向きになれる作品でもあると思うんだよね、敢えて暗いテーマだが、希望の光が見える作品。だから、本当にかつて学生時代にモヤった事がある人、少年少女で悩みがある子は見て欲しいな。 そして信じる大人を見て欲しい。
映画『かがみの孤城』からイジメ問題を考える
最近、私の推してる趣味で、自死をしたと聞いた場所があって。その人はまだ若くて、私はそのスポーツが好きで、“人のファン”では無いけど、ずっと考えていた。
その自死した選手は若くてデビューも知ってる。
コロナ禍からハマった趣味なのだが、その人が推しでは無いとは言え、推してる人は絶句していたし、その亡くなったあとにスマホのメモに“僕には味方が居ない”とあったそうだ。
そこからずっと、最近は、イジメについて考えている。もっと昔から地方格差とかどうしてイジメは起きるのかをずっと考えていたし。
自死したそのニュースは、イジメとは出ていないが…。
イジメは何故起きるのか…。コレってイジメる側の心の病気と言うのは大いにあると思ってる。
そして“病む事は電線する”と言うのはあると思う…。その場合よほど、マトになる人物が実際にイジメられる原因があるから…もあるかもしれない。
電線で言えば、加害者が1人であったりも、周りを巻き込んでと言うパターンもあるかと思う。それもあるし、よほど根回しして巧妙に人を使ってイジメるパターンもあるだろう。
いや、とにかく、イジメはイジメる側が全員病んでるよ。
弱い犬は群れたら強くなれると思ってるんでしょう。弱い犬ほど良く吠えると言うので…。 でもよくもまぁ、性格悪い人が集まったなぁとも思うけど…イジメっ子の団体って。
最近特に、地方でも首都圏でもコロナ禍のストレスでの病みの電線か人を巻き込んで団体でイジメるニュースを見る。
…パワハラや、例えばエッセンシャルワーカーが利用者を、保育士が子供を虐めたりストレスに捌け口に使う。 そして野良猫の大量死のニュースも出てきている。
コレは加害者の心の病みが1番の問題ではあるが、それを気づかずにやってる人が1番タチが悪い。
自分と言う人間より弱者…老人・子供・小動物を標的にやってる時点でヤンキーと一緒かなと思う。
ただ団体の加害者とは、他人を巻き混んでやるのってのは気が合う友人としているつもりんんだろうけど他人の人生巻き込んでまでやってる事なので、要は思いやりの無い人間だよな。人を思いやれれば、他人を巻き込もうと思わない。
イジメっ子のリーダーって自分に我が儘で他人を巻き込んんでも自己責任と思ってるんだろうな。
本当の友達なら、他人だけど相手にも家族がいるし生活があると思うと思うけど。
病んでる人達が集まってしまう訳ではなく、病んでる人を助けようと思って親切心で加害者になる仲間もいるかもしれない。
最近起ってるニュースなどの事件が団体のイジメ、パワハラは集団心理が動かしてる。
いじめのリーダーみたいな人は人を魅了する人もいるから、付いてく人も増えるが、厄介だよね。
加害者リーダーが魅了もするが、サイコパス的な処があるけど、それを魅力で見えてない時もあると思う。
解決方法は、病んでる人間なんだから心療内科に通うしか無いんだよね、そう言う人って。他人を追い込めるだけの力量が情熱とも呼べる熱量をイジメに使うなんてよほど頭がおかしいと思う。
どうか、イジメはこうやって醜いと言うのを映画見て知って欲しい。あと、映画『ペイ・フォワード』を見て学んで欲しい。優しさの連鎖を信じて欲しい。『AI』と言う映画では、人間の可能性も信じる事も…ある。
そう、いつだって本や音楽や映画や何かしらの作品は、人を救うのだから。 きっと、絶対、心を子供の頃から豊かに出来れば、人に優しく出来ると信じて伝えていくのだから。
そう言う言葉もあるよね…胎児からやり直せって…。それは、そうだね。
きっと、幼い頃の心の豊かさと、成長期に会う人、そして人生全部に関わった人間が、人を成長させる。そう言う人をイジメるイかれた人間は、心療内科に行ってお薬で治ると良いね。 それで治らなかったらもう、島流しにしたい。他の国を見て己を知って欲しい。
映画の総評は星4.5かな…。
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